お店をやっている人、自宅で教室を開く人、 街を案内している人。
東池袋の街を彩る人たちと、東池袋に初めて訪れる人たちが出会うことで、魅力をこっそり分け合うコミュニティイベント「東池袋、旅するトーク」です。
今回の舞台となる場所は、創業74年の老舗書店・新栄堂書店。
ゲストスピーカーとして、3代目社長の柳内 崇様にお話しをお伺いいたします。
終戦後、闇市が横行する池袋で、崇さんの祖父は書店を開業。当時の池袋は江戸のはずれで、雑司が谷霊園も近く、街の形もまだないころ。しばらくは、リヤカーで神田まで本を仕入れに行き、戸板の上に本を並べて売っていたとのこと。戦後は本も流通しておらず、「本を扱うことは最先端の情報発信産業」であった。バブル期になり、先代が店舗の拡大路線を推進。店舗数も増え、池袋地域では、「西の芳林堂・東の新栄堂」と呼ばれるほど、多くの人に親しまれた。
1991年、3代目の崇さんはリクルートに入社。リクルートと書店は、「本を置く側」と「置いてもらう側」という密接な関係。しかし保守的な書店業界と、革新的なリクルートは「月とすっぽん」「江戸幕府と維新の志士」ほどの大きな違いが。新しいものをどんどん取り入れるスピード感のあるリクルート。それに対して文化や歴史を重んじ、しがらみで、なかなか変われない書店業界。そして、バブル崩壊により、店舗拡大路線がアダとなり、新栄堂は莫大な負債を抱え苦境に。
1996年、崇さんはリクルートを退職し、新栄堂を継ぐことに。その後、長い年月をかけ、バブルの処理を終えたものの、ネットの台頭により、雑誌、書籍の売上は右肩下がり。池袋駅前の本店は、2006年、60年の歴史にピリオドを打ち閉店。サンシャインシティオープンとともに営業を続けてきた「アルパ店」も、2017年5月に38年間で閉店。
現在では、駅前の喧騒を離れた、南池袋(東池袋駅3分)の地に「まちの本屋さん」をひっそりと開業。2019年2月、地下スペースに「カフェスペース」を開設。本に親しめる空間を新しく作ったのです。
革新的な会社と、保守的な業界の両方を経験することで、経済合理性だけでは割り切れない、世の中の現実を知ることに。ネット化によるスピード感の求められる時代、ゆったりとしたカフェスペースで、柳内さんの、激動の物語を聞きにお越しください。
【タイムスケジュール】
19:00 東池袋、旅するトークスタート
19:05 旅するトーク趣旨説明
19:10 柳内さんの物語
20:10 食事タイム (手作りカレー)
20:50 記念撮影
21:00 閉会
※開催場所:新栄堂書店 東京都豊島区南池袋3-24-15
柳内崇社長とは、1991年、リクルート入社同期。
私の従兄弟が、柳内氏と一緒の、立教大学体育会テニス部にいたこともあり、仲良くなりました。
お互いに歴史好きという共通の趣味や共通の知人も多く、フェイスブックの「だんご屋物語」も愛読していただき、リクルート退職後も友人関係を保ち、現在に至ります。
たまたま友人と食事をした際に、柳内社長の熱い苦労話を聞かされ、カフェのオープンを機に、それを語ってもらおうと思ったのがきっかけです。
店舗型の本屋さんにとってはまさに激動の時代であり、老舗本屋といえども苦しい時代。
ネットで便利に買えることはいいことですが、ふらっと立ち寄れて、本との偶然の出会いが生まれる街の本屋さんが無くなっていくことは、そこに暮らす私たちにとって幸せなのでしょうか?
東池袋の大規模再開発も予定されており、不動産と時代に振り回された「書店業界」の現場の最前線で20年以上、闘ってきた男の熱い物語をぜひ聞いて頂ければと思います。
リクルート同期で、共通の友人でもある「河本ここの」さんが、お手製の「男泣きカレー(食べると、思わず泣けてきてしまうほど美味しいカレーです)」をみなさんにふるまってくれます。
レビューがない
気軽にご参加ください。
お手製カレー・ドリンク付き